CessnaPort -セスナポート-

本と健康と横浜の街歩き

『色の心理学』読書レポート ★★★☆☆

f:id:kei_tam:20190825231118p:plain

 

あなたの色を教えてくれる本

色彩とは光の波長のこと。

例えば赤いリンゴであれば、

リンゴは赤い波長だけを反射させる性質を持っているので赤く見えるという仕組み。

 

古代エジプトギリシャ、インド、中国には

古来から色彩療法という色を用いた治療法が確固として存在していた。

色は確かに人間の体に影響を及ぼしているのだ。

 

けっこう当たった「色彩診断」

 

この本の面白さは「色彩診断」に尽きるだろう。

ページに表示されている16種類の色から直感で選択する

それがあなたの色

 

次のページからそれぞれの色が持つ人間的な特徴や傾向が詳細に書かれているのだが、

これがけっこう当たっているのだ。

本全体のページ数の2/3程がこの色ごとの分析に費やされていて、

色彩診断を楽しむための本といっても良いと思う。

 

僕は「ターコイズ」を選んだ。

ターコイズは青色に黄色が少し混ざった感じの色。

少し優しい青といった感じ。

 

青色がベースなので

 

つねに冷静に落ち着いた判断・行動をする人

言いたいことを言えない

〜ねばならないという気持ちが強い傾向

穏やかで平和的

自己探求できる人

 

といった傾向が土台としてあり、

それに楽しさとユーモアといった黄色要素がプラスされるそうだ。

 

これ、

まさに自分のことを言っているのかというくらい的確で驚いた。

ちなみに日本人は青色を選ぶ人が多いらしい。

 

自己啓発書ではないので、

ではこうした方が良いですよ

という示唆は詳しく書かれていないのだが、

まずは自分の性格を客観的に知ることが、より良い自分を探すための第一歩だ。

 

色を意識して使い、生活に彩りを

 

色は人間の体に影響を及ぼす。

そしてそれ以上に、マインドに影響を及ぼす。

 

やる気を出したい時

勝負を掛けたい時

リフレッシュしたい時

 

そんな時々に応じて色の力を借りるのもアリだなと思った。

例えばカーテンの色を青系の色にすれば落ち着いた気持ちになって眠りに入れるかも。

仕事での大事な場面では赤系の色のファッションを身につけ、

同僚に自分のイメージを印象付けたいのであればシャツの色を意図的に選ぶのも良い。

 

そうしていくと、

少しづつ生活に彩りが出てくるかもしれない。

おまじないに近い行為だと言われたら、確かにそうだろう。

けれど繰り返しになるが、色は確かに人間に影響を及ぼす。

それだけは信じる価値がある。

 

ちょっと残念だったところ

この本を手に取ったきっかけは、

本屋でたまたま平積みされていたのを見かけたから、

それと552円という安さに惹かれたから。

この価格だったら仮に中身が期待はずれでも文句なしだ。

 

色彩診断は面白かったし

最初は自分の選んだ色に関わるページを中心に読んでいったが、

次はそれ以外の色についてのページも読めば

きっと新しい発見があって面白いだろう。

 

反面少し残念だったのは、

誤植がところどころに見られる点。

句読点が変な位置に使われていたり、

「脳がが」と明らかなミスがあったり。

 

細かい点だけれど

本として出版するからにはしっかりして欲しかった。

これは自分の考えだけれど

出版される本の優位性は質にあると思っているから。

 

質が担保されないのであれば

WEB記事に近くなってしまう。

そしてWEB記事と同じレベルなのであれば、

それはPCやスマホ上で読めれば十分だ。

 

だからお金を払って買う以上は質が確保されていて欲しいと思う。

それだけ本には価値があると信じているから。